お久しぶりです。
どーも、めみぃです。
前回の更新からかなり間があいてしまいました。
その間もエッセイはいつも読んでいたので、ご紹介したいものがたまりに溜まっている状態です。
本を読みたくなるときって、心に余裕のあるときが多いです。
仕事に追われる日常で本を、ましてやエッセイを読もうと思うことってなかなかないもんですよね。
だけど最近は、心にどうしようもなく余裕がないときにエッセイを読んでいました。
本を読んでいる間だけは現実から離れられるので。
読み終わったら毎回ちゃ~んと現実に引き戻されるんですけどね。
でも、エッセイを読む中で見つけた”小さな幸せたち”は、たしかに私の心をほっこりと温めてくれました。
今回は、そんな”ほっこり”をみなさんにもおすそ分けさせてください。
おすすめエッセイ5選
幸福らしきもの/原田宗典
原田宗典さんが「幸福らしきもの」について綴ったエッセイです。
切羽詰まって駆け込むトイレ。
干したてのふかふか布団。
家族と過ごす平凡な午後。
日常の中に幸せはこんなに転がっているのに、最近の自分といったら見落としてばかりでした。
幸福というのは結構身近に転がっているものなのである。ただ小さすぎて、誰も気づかずに素通りしているだけ。
幸福らしきもの/原田宗典
普段素通りしてしまうほどの小さな幸せを、じっくり目を凝らして発見していこうというのがこの本のテーマです。
子どもの頃には飛び跳ねて喜んでいたような出来事が、大人になるとそれほど喜ばしいものに感じなくなったり。
毎日忙しすぎて小さな幸せにまで目を向けている暇がなかったり。
もはや「幸せ」は虫メガネか何かを使ってうーんと目を凝らさないと、見つけられないものになっているのかもしれません。
「幸せな瞬間だったなあ」って思えることって自分の人生にいくつあるでしょうか。
そう思える出来事にはいくつも出会っているはずなのに、自分自身が大きいものを求めすぎたせいで見落としてきた幸せもあるんじゃないかなあって。
そんな幸せたちを、著者の原田さんが代わりに見つけて記してくれています。
読み終える頃には、小さな幸せが積もり積もって心がほっこり温まっているはずです。
おすすめの一冊です。
ほんじょの眼鏡日和・めがね日和/本上まなみ
女優の本上まなみさんが、記憶の中からそっと取り出した子どもの頃の出来事、
日々の暮らしで見つけたささやかだけれど大切なものについて綴ったエッセイです。
親戚中が集まって遊んだ夏休み。
幼稚園で経験したいろいろなこと。
裏返して赤になったり白になったりの魔法の帽子。つばの部分を後ろにして走る男の子がいたなあ。ゴムをくちゃくちゃにしゃぶっている子もいたよね。ゴムがびろんびろんのままの子がいたり。
めがね日和/本上まなみ
断片的だけど、なぜか鮮明に覚えている子どもの頃のエピソードってありますよね。
子どもだった自分がまっすぐな瞳でみた景色は、今思い出してもきらきらと輝いているものです。
今になっても、あのときのウキウキやワクワクごと思い出せるので不思議です。
本上さんのエピソードを読んでいると、世代は違えど自分の幼少期と重なる部分もあって、懐かしい気持ちになります。
子どもの頃を思い出すと、あっという間に大人になってしまった今に嫌気がさしますが、
そんなことを思っているうちに、またあっという間におばあちゃんになってるんだろうなあって。
だから「今日も大切に生きよう」と思います。
そんな風に改めて思わせてくれたこの本に感謝です。
前進する日もしない日も/益田ミリ
もうお馴染みになりつつある益田ミリさんのエッセイです。
相変わらず心地よくゆる~い描写で日常の些細なエピソードが綴られています。
今回は、家族や友達とのエピソードが多く描かれていて、さりげない言葉の中にも愛を感じられるそのやり取りに心が温まります。
家族や友達っていつも一緒にいると鬱陶しくなったり、離れると懐かしくなったりいろいろですが、
結局何かあった時に無条件に手を差し伸べてくれるのは、家族や友達なんですよね。
そういう時には、その存在のありがたみを感じるわりに、会わない期間が長くなると関係を変に勘ぐって勝手に孤独を感じてしまうことがあったり。
(わたしだけ?)
心が疲れているときなんて特に、孤独へまっしぐらです。
けど、この本を読んでいると「実際、家族や友達の存在に勇気づけられていることばっかりだよなあ」って、
そんな当たり前すぎることに改めて気付かされることになりました。
そして、家族や友達の顔が思い浮かぶたびに心がほっこりしたのでした。
母は、「これはお母さんが死ぬまで持っとくんや」と言って聞かず、大きな油絵のキャンバスを何枚も引っ越し屋さんに運んでもらっていた。わたしの絵を、無条件に好きでいてくれるのは、この人しかいないんだなぁと思った。
前進する日もしない日も/益田ミリ
泣く大人/江國香織
独自の作品世界を生み出している小説家、江國香織さんのエッセイです。
小説しか書かない方かと思っていたので、どんな感じだろうとワクワクしながら読みました。
内容は、江國さんが好きなもののこと、友達とのこと、旅のことなどなど。そのすべてがどこか小説的で不思議な感覚です。
二日間だけの回数券。
台風が来るとドキドキした子供時代。
夜中にあいているスーパーマーケット。
人々が素通りしてしまいそうな出来事と、子どものように純粋に想像力を膨らませながら向き合うその姿が素敵で、
こんな風に真摯に、誠実に日々を送ることができたらどれだけ幸せだろうなあと、読んでいるだけで幸せな気持ちが溢れてきます。
私が好きだったのはあそこのあかるさだ。とことん人工的なあのあかるさ、遠慮なく白くこうこうとしたあかり。夜中でもたくさんひとがいて、みんな帰りたくないひとびとだということ。居場所がある、というあの感じ。
泣く大人/江國香織
物語のようなエッセイを一度読んでみてください。
読み終えたときの幸福度はかなり高いです。
マダム小林の優雅な生活/小林聡美
小林聡美さんのエッセイも常連になってまいりました。
なぜだか手が吸い寄せられていくのです。
今回は「マダム小林」などと意気込んではみたものの、相変わらずのちまちました毎日で、自分でも情けないくらいです。
マダム小林の優雅な生活/小林聡美
最近はSNSを開くとキラキラした人ばかりが目について、自分の存在がちっぽけに感じることがあります。
けれど、自分もその人たちみたいになりたいのかと言うと、そうではないんですよね。
女優小林聡美の日常は、思ったよりも身近なものです。
「生きるってそういうことだよなあ」
「幸せってそういうことだよなあ」
ということを、小林さんの日常たちが思い出させてくれます。
女優にだって厄年はくるし、車のドアに指を挟むことだってあるし、猫のウンコノイローゼになることだってあります。
そうやって、ありのままの自分を見失わずにいられたら、自分の周りある幸せを見落とさずにいられるのかも。
平凡が、幸せですね。
さいごに
さいごまで読んでいただき、ありがとうございます。
心がほっこりする5冊のエッセイたち、いかがでしたか?
「ほっこりが足りない」と感じたときには、今回ご紹介したエッセイたちのことを思い出してもらえると嬉しいです。
終わりです!
それではっ。
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