たいへんご無沙汰しております。
どーも、めみぃです。
最近、週3のパートを始めました。
すると、なんとなく身構えてはいましたが「本読みたい!けどねみぃ~~~!」という葛藤と週に3回戦う状態です。
そんな中、遅すぎるペースで記事を更新している次第であります。
今回は、「さすがにそろそろ旅行いきたいよね」と痺れを切らしかけている自分自身を「まあもう少し先でも」と諭すためにも、旅エッセイを読んで旅行気分を味わっておりました。
今回おすすめするエッセイ5選の舞台は、すべて国内です。
我が国日本と言えど、未だ見ぬものばかり。
新旧さまざまな魅力に富んだ自国の魅力を、エッセイを通して「新発見」「再確認」することとなりました。
まだ見ぬ土地に思いを馳せたり、慣れ親しんだ地への言及に一喜一憂したりと楽しみ方はいろいろ。
そんなすてきなエッセイたちを、さっそくご紹介します。
おすすめエッセイ5選
心がほどける小さな旅/益田ミリ
当ブログではもうすっかりお馴染みになった益田ミリさんの著書です。
春夏秋冬、季節に合わせて心がそっとほどけていくような小さな旅を集めたエッセイ。
「どこか遠くへ行きたいなあ」と思うときって、仕事があったり予定が詰まっていたりと、たいてい遠くへ行けない状況にいることが多いものですよね。
そんな状況が続くと、知らず知らずのうちに心はカチコチに…。
南国でゆったりするのは難しい。でも、身近なおでかけなら何とかなるかも!
そうして出掛けた小さな旅の記録です。
目的地までの道のりや風景、人とのやり取りが、細かな描写で書かれているのが嬉しいポイント。
まるで自分自身もその道を歩いているかのような感覚が味わえます。
途中停車しながらまた確かに進んでいく、肥薩線のひとり旅。
歳をとっても友人と食事できる幸せを嚙みしめるホテルの朝ごはん。
薄くなった心がちょっと分厚くなった山形県だらだら旅。
春に向けての準備体操をした観光列車日帰りの旅。
幸せはたまにはわざわざかみしめたほうがいいのだと思う。
心がほどける小さな旅/益田ミリ
少し遠出するだけで、現実から離れた時間を経験できる、海外旅行とは一味違った国内ほっこり旅行。
読み終えたころには、あなたの心もほっこり温まっていることでしょう…(めみぃもちゃっかりほっこり中)。
ぜひ読んでみてほしい一冊です。
どこでもいいからどこかへ行きたい/pha
著者・phaさんは、いつも突発的に旅に出ます。
旅に目的があるわけでもないので、早く着く必要はないし、観光名所を巡る必要もありません。
そこに必要なのは、日常からの距離だけです。
いつもの見慣れた日常を抜け出して、別の日常を覗き見するだけで楽しい。
普段家の周辺でやっていることを、別の場所でやるだけで楽しい。
場所を少し変えるだけで、私たちが考えることは変わったりしますし、何もなさそうな場所でも、面白いことはいくらでも見つけられるものです。
とにかくぼーっとしたいときに乗る高速バス。
だらだら青春18切符の旅。
「何もしない」をする小笠原諸島24泊25日の旅。
豪華で珍しい旅行でなくても、高速バスに乗ったり、スーパー銭湯に泊まったり、サービスエリアでご飯を食べたり。
それだけで旅の面白さ・幸福は感じられてしまうものです。
旅に出て、ふと「自分はなんでここにいるんだろう」と思うあの瞬間が、結構好きです。
「今日の朝まで家にいたのに」そう思うと不思議で、面白くなってきます。
日常から抜け出す方法は、意外に簡単なものです。
旅で一旦日常をリセットして距離を取って振り返ってみると、普段の生活のおかしさや行き詰まりや、もしくはなんでもないようなことが幸せだったことに気付いたりする。
どこでもいいからどこかへ行きたい/pha
無計画旅の解放感を感じてみてください。
地下旅!/酒井順子
鉄道好きとして知られる著者・酒井順子さんが、地下鉄に乗って東京を巡る旅の記録です。
地下鉄は、東京の地下を網の目のように走っているので「こんなところに?」という所にも地下鉄の駅があったりするのです。
世知辛い現実を忘れることができる目黒川沿いのオシャレなカフェ。
和紙作り体験で歴史に思いを馳せる日本橋。
イスラム教徒の心の故郷である代々木上原のモスク。
全く異なる世界・時代が隣り合っていることこそが、東京という街の魅力なのですね。
渋谷で地下鉄銀座線に乗り込み、つい眠り込んで目が醒めるとそこは下町浅草。
ちょっとしたトリップ気分が味わえたり。
帰り道浅草から地下鉄に乗り込み、目が醒めるとそこは渋谷。
まるでタイムスリップしたかのような感覚を味わえたり。
エッセイを読み進めるうちに、地下を走っているからこそ感じられる地下鉄の魅力に次々と気付くことになるのです。
私も大阪の御堂筋線にはよく乗っていましたが、地下の駅から地上に出る瞬間の眩しくて鮮やかなあの感覚は好きです。
車内の匂いや夏場の冷房の効き具合まで、思い出します…(しみじみ)。
地下旅、いいなあ。
地下の駅から地上に出てくると、そこにはいつも新鮮な景色が見えます。地下では景色が見えないので、地上の風景は目に鮮やかで、ちょっとした旅の感覚を与えてくれる。
地下旅!/ 酒井順子
路線の説明や、目的地の最寄り駅まで記された、鉄道愛に溢れる新しいタイプのガイドブックです。
ちなみに全国編もあります。
大阪御堂筋線も、もちろん紹介してくださっています。
東京を知らない人でも楽しめる東京ガイドを読んで、ぜひ一度地下旅を楽しんでみてください。
47都道府県女ひとりで行ってみよう/益田ミリ
またもや益田ミリさんです。
間違いなく面白いから、真っ先に手が伸びてしまうのです(信頼の証)。
「日本には47都道府県あるのに、全部行かないのはもったいないな。」
そんな思いつきで始まった女ひとり旅。
月に一度東京からふらっと、約4年をかけた旅の記録です。
何かを学ぶ、などにはこだわらない「ただ行ってみるだけ」の旅。
この旅で何かを得られたのか。
そんなことはあとから考えたらよいのです。
せっかくの旅だから、ご当地の美味しいものを食べようとか、いつもと違うことをしてみようとか、それもいいけれど、
変に気負わない旅もまた旅です。
横切るだけでも旅は旅であり、その土地の空気に触れたというのでもいいんじゃないかな、などと思う。
47都道府県女ひとりで行ってみよう/益田ミリ
47都道府県を一周してもなお、自分の知らない場所は沢山あるもので、
人生には近くを歩いてるのに一生知り合うこともない人というのが、数えきれないほどいるものです。
そんな少々センチメンタルな事実と向き合えるのも、ゆるすぎ旅だからこそなのかもしれません。
自分の故郷や慣れ親しんだ土地の登場が楽しみで、あえて目次を見ずに読んでみました。
やっと私の故郷「愛媛県」が登場した!と思ったら、忖度なしの辛口な内容でしょんぼり…。
それもまたこの本の楽しみ方なのです(?)
旅ごとにまとめられた「遣ったお金一覧」から、益田さんの旅を覗き見するのもまた面白いです。
とにかくゆるい女ひとり旅、覗いてみてください。
ぐうたら旅日記 恐山・知床をゆく/北大路公子
家に閉じこもってばかりの著者・北大路公子さんが、友人に引っ張り出され、旅に出かけた記録です。
旅の舞台は、恐山・知床。
北大路さん撮影の、”旅の情景を感じられているのかどうかよくわからないような写真”が読者の想像力を掻き立てます(逆に)。
毎年恒例のウニツアー(ウニ合宿?)なんて、3年目に突入しても飽きずに読んでいられるのだから不思議。
北大路さん自身も「恐山も知床もまだ全然訪ね足りない」と言います。
スルメのように噛みしめながら何度でも味わいたくなる北海道…。
それだけ北海道という地には魅力が溢れているのだと、まだ見ぬ北海道を訪れたい欲ばかりが増すめみぃです。
土地の風景や人ととの出会いや食べ物など、いわゆる旅の醍醐味についてほとんど書いていないくせに、堂々「旅日記」と称する勇気。
ぐうたら旅日記 恐山・知床をゆく/北大路公子
そう、この旅日記はそんなことは深く考えず、目の前のことだけを全力で楽しんでいる旅なのです。
だから、読んでいるこちらも楽しいのか(納得)!
そして、第2部に収められているショートストーリーもこれまた見物です。
かつてミクシィ(懐かし)に存在した「三題噺を書いてみよう」に著者が投稿した作品がそっと納めらています。
ちなみに、旅とはまったく関係のない内容です。
旅日記の随所に散りばめられている北小路さんの根も葉もない妄想ストーリーズにも、思わず引き込まれてしまうこと間違いなしです。
ぜひ北大路ワールドを体感してみてください。
さいごに
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今回は、ゆる旅エッセイ5選をご紹介しましたが、いかがでしたか?
最近は、私自身の好みが偏りすぎている気もしなくはないですが、面白いことには間違いないので見逃してやってください。
夏の蒸し暑い京都鴨川でたそがれる旅、冬のしばれる湯布院であつあつの温泉に浸かる旅。
したいなあ~~~。
北海道のラベンダー畑も見てみたいし、仙台に牛タンも食べに行きたいんだよなあ。
せっかくこんなに綺麗な四季に恵まれて、歴史も深い日本に生まれたのだから、私も死ぬまでに47都道府県を旅してみようかな、なんて思ったり。
日常から抜け出すあの感覚を久しぶりに味わいたいものですね。
もうしばらくの我慢でしょうか。
今回は、この辺で!
それではまたっ。
コメント