どーも、無類のエッセイ好きめみぃです。
前回の記事で、エッセイの魅力を長々と語ってしまったのですが、
皆さんは、エッセイのどんなところが好きですか?
- 読み終わったときに、ほっとした気持ちになれるところ
- エピソードが身近に感じられるところ
- 普段できない経験をエッセイを通して経験できるところ
人によってさまざまだと思いますが、エッセイにはいろんな魅力がありますよね。
実は私、飛行機が大の苦手で、特に飛び立つ瞬間は毎回命がけです。
夫や友達と隣同士で乗った時には、握った手が汗でびしょびしょになるか、相手の腕の血が止まりかけるか、という感じで(笑)
笑いごとじゃないですね。
周りからはもったいないって言われるんですが、車で行ける国内旅行の方がずっと好きなんです。
そんな私にとってエッセイは、時にはパリにもニューヨークにも旅した気分にさせてくれる不思議な本です。
筆者が目で見て感じたことを、まるで私が経験しているような感覚になります。
…と、また語りだしてしまうとなかなか本題に入れないので、この辺りにして、おすすめの5選をご紹介していきますね!
おすすめエッセイ5選
バタをひとさじ、玉子を3コ/石井好子
石井好子さんのお料理エッセイです。
戦後すぐから、フランス・パリでシャンソン歌手をしていた石井さんが、
パリで出会った美味しい料理や、その料理を一緒に囲んだ仲間たちとの日常を綴った一冊です。
描かれているのは紛れもない石井さんの日常なんですが、
その世界観は映画の一幕のようで、なんだか引き込まれてしまいます。
戦後のフランスには、日本食レストランもなければ、日本料理に使われる食材すら少ない状況でした。
そんな中、趣向を凝らして日本料理を楽しむその姿…。
…なんか、ロマンが半端ないのです。
そんな時代のフランスに思いを馳せながら、フランス料理の魅力を感じたり、
時には、フランス人の食に貪欲な姿に度肝抜かれたり。
心構え一つで安くておいしいものを、バラエティーに富んだ食卓を、健康的なすてきな料理を、作ることができる。その幸せを身にしみて感じなくてはバチが当たると思う
バタをひとさじ、玉子を3コ/石井好子
石井さんの文章に慣れるまでは、すこ~し読みづらさがあるかもしれませんが、
慣れてくるとその語り口調がなんとも心地よくなってきます。
おすすめの一冊です!
杏のふむふむ/杏
モデルで女優の杏さんが、”人とのであい”をテーマに綴ったエッセイ集です。
ラブラドールレトリバーのハリーと過ごした幼少期。
モデルとして世界を飛びまわっていた頃。
国民的女優になってから。
杏さんの人生は出会いに溢れておりました。
そして、その出会いたちは、杏さんと交わることで一層輝きを増しているようにさえ感じます。
出会いがさらなる出会いを呼んだりして。
杏さんらしい言い回しと丁寧な言葉選びから、杏さんの素朴で飾らない、それでいて豪快な感じが伝わってきて、
その人柄に惹かれるめみぃです…。
国民的女優になった今でも、杏さんは変わらず杏さんなんだなあ、と。
「杏さんと知り合いでもないのに!」ってツッコまれるかもしれませんが、
そんな風に思えるほど、素朴な感性と身近さを兼ね備えている文章でした。
そして、杏さんのフィルターを通して、杏さんが見ている世界をまるで自分が体験しているような感覚。
なぜだか読み進めるうちに杏さんに朗読してもらってるような感覚にもなって(気がするだけ?)。
杏さんの声が聞こえてくる気がするんです(気がするだけ?)。
皆さんにも、一度この不思議を体験してみてほしいと思います。
ニューヨークのとけない魔法/岡田光世
作家でエッセイストの岡田光世さんの著書です。
岡田さんは、1985年からニューヨークに住み始めて、ニューヨークと東京を行き来しながら執筆をつづけています。
岡田さんが出会うニューヨーカーたちは、みんな自然体で、その温かくてユーモアを忘れない心が伝わってきます。
少々おせっかいな場面もあるけれど、ニューヨークと同じ大都会東京では、どれだけの人がおせっかいを焼けるのかな。
そんなこと偉そうに言ってる私も、おせっかい度に自信はないです。
だから、ニューヨーカーの人柄やその国柄に憧れたりもします。
同じアパートの住民と顔を合わせたとき、こちらから挨拶するとたいていの人は挨拶を返してくれます。
それだけでなんか胸がこそばゆくなって嬉しくなるから、日本人はもっと気軽に挨拶し合えばいいのにって思うんです。
ニューヨークは孤独な大都会のはずなのに、人と人の心が触れ合う瞬間に満ちている。飾ることなく、ごく自然に、笑顔や言葉を交わし合える。だから私は、この街に魅せられる。
ニューヨークのとけない魔法/岡田光世
心と心の触れ合いが感じられる心地よい一冊です。
アロハ魂/小林聡美
最近沼にはまってしまった女優小林聡美さんのエッセイのひとつ。
ハワイ旅行中のことが綴られた旅エッセイです。
小林さんのエッセイって、なんかシュールでクセになります。
この旅、ハワイはハワイでも結構ディープな地を巡っていて、
「ヒロ」という小さな町の温かい人々、絶品フリフリチキン、やさぐれ馬への乗馬などなど、
テレビやパンフレットで見るハワイとはまた違ったハワイに出会えます。
毛深いマイケルにロミロミ(マッサージ)される話なんかは、特に小林さんらしさがさ炸裂していました。
飛行機が苦手な私ですが、実はハワイには新婚旅行で行ったことがあるんです。
小林さんも「アロハ魂」と表現しているハワイアンのぬくもりに満ちた心が、
人々を「ハワイにまた来たい」と思わせてくれるんだなあ、と感じた旅でした。
やっぱり、ハワイって懐が深いなぁ、と改めて惚れ惚れしてしまったのだった。きっと、ハワイを訪れるたびにそんな深さに出くわすに違いない。
ハワイ魂/小林聡美
ハワイの魅力がぎゅっと詰まったおすすめの一冊です。
私のパリ、ふだん着のパリ/戸塚真弓
1978年からフランス・パリに住む戸塚真弓さんの食エッセイです。
毎朝市場に出かけて、その日料食べる新鮮な食材を吟味する、そんな素敵なパリでの生活を覗き見ることができます。
パリの人々の、庶民的だけど上質な暮らしに魅力を感じる一冊です。
しかし、2000年ごろからはパリでもスーパーマーケットやインターネットで食材を買う人が多くなったそうです。
そんな時代の流れに寂しくもなりながら、パリの人々が市場に繰り出していた時代の情景を思うと、心が躍ります。
時代を超えた情景に出会えるのもエッセイの魅力の一つですよね。
戸塚さん談ですが、フランスはイギリスとお隣同士の国なのに、昔から何かとライバル意識を燃やしていたそうです。
イギリスが紅茶の本場だからか、フランス人は紅茶のことになると、どこかよそよそしくなるとか(笑)
イギリス流の紅茶は沸騰したお湯を使うらしく、フランスは沸騰寸前のお湯を使うなんて話には笑ってしまいました。
長年フランスで暮らす戸塚さんだからこそ知る、本当のフランスに出会える素敵なエッセイです。
さいごに
と、ここでおすすめエッセイ5冊すべての紹介が終わりました。
いかがでしたでしょうか?
ご紹介した本たちの魅力が伝わっていますように。
この記事が、皆さんの本選びの参考になれば嬉しいです。
今回はおわりです!
それでは。
コメント