HSPの人にとって、大人数の飲み会は大変なイベントではないでしょうか。
この記事は、
飲み会で気力も体力も使い果たしてしまって、翌日は寝て過ごすことになる…。
明日に備えて飲み会を断りたいけど、断りきれない…。
というHSPの人に向けて書いたものです。
私も、小人数でしっぽりと楽しむ飲み会は好きなんですが、5人以上になると疲れてしまいます。
タフな人と同じように、飲み会を楽しめるのが一番ですが、
HSPの人にとっては、強い刺激を受けすぎないように、自分の境界線を守ることも必要だったりします。
HSPとは?
「HSP」とは、Highly Sensitive Person の頭文字をとった言葉で「とても敏感な人」という意味です。
今では、5人に1人がHSPだと言われています。
「HSPのことをより詳しく知りたい」という方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
飲み会で疲れきってしまう
大人数の飲み会の場は、あちらこちらでいろんな会話が行き交っていて、しかも大音量。
そんな中、目の前の人の話を聞き漏らさないようにぐっと集中しているだけでかなりのエネルギーが消耗されます。
繰り広げられる会話があまりにも表面的で、どうしても関心が持てないということもあります。
けれど、その場にいる人たちを不快にさせないために、興味のない話にも興味ありげに相槌を打って、
急に話を振られたときに備えて、気を張り詰めておく必要があるんですよね。
生きた心地がしなかった飲み会
ある飲み会で、終始楽し気で過剰なリアクションと途切れぬ会話を繰り広げた結果、
案の定、自分が持つすべてを使い果たしたことがありました。
やっとの思いで迎えの車に乗り込んだ瞬間、涙が溢れたのを覚えています。
飲み会の間は生きた心地がしなくて、やっと普通に息ができた感覚でした。
飲み会の間、自分が日常からいなくなっていたかのような寂しさ、怖さがありました。
会話に完全に加われていて、楽しいと思っているふりをするとき、HSPは別の自分を演じます。――そしてそれにより恐怖心が生まれるのです。
鈍感な世界に生きる敏感な人たち――イルセ・サン
飲み会などで神経が高ぶってしまった時に実践している方法です。
断ることが苦手なHSP
断ることが苦手なHSPの人には、
「誘ってくれた相手を傷つけたくない」という気持ちがいつも根底にあるんだと思います。
断るために必要なエネルギーが大きすぎるので、「断らない」という選択をする人もいるかもしれません。
自分にはしんどすぎると分かっていることでも、
断ることを申し訳ないと思って、平気なふりをしてしまうことがありませんか?
飲み会へ行っても、周りに迷惑はかけたくない…。
でも、自分の敏感さにも配慮しないといけない…。
飲み会の間にも考えることはたくさんで、そのうちに頭がパンクしてしまいます。
私は頭がパンクすると、なんだか落ち込んでしまって、そのことしか考えられない日が何日かつづきます。
「自分がどこまでなら耐えられるのか」
自分の限界を越えそうなときには、誘いを断ることが必要かもしれません。
タフな人にとってはなんでもないことが、HSPの人にとっては重大任務だということもあるからです。
自分の気持ちを理解してもらえないと感じるときがある
大事な研修の前日が飲み会だったことがありました。
研修に万全の状態で臨むために、前日の夜は気持ちを落ち着かせておきたい。
そう思ったので飲み会を欠席しようとしたんですが、ついに、上司から許しをもらえなかったことがありました。
上司にとっては、「次の日が研修」という理由は、理由として弱かったみたいです。
私の感覚が、上司に伝わらなかったように、
周りの人に、HSPである自分の気持ちを理解してもらえないと感じることもあると思います。
相手はあなたに対して「ほかの大多数の人に合わせるべきだ」と考えているのかもしれません。そういう場合は、自分で自分を支えることが大切です。
鈍感な世界に生きる敏感な人たち/イルセ・サン
相手の置かれている状況を理解しないまま、発言する人はいます。
その人たちにとって、自分の想像できる範囲がすべてで、また違った視点があるとは考えてないのかもしれません。
そして、それが上司だったりすると、
自分で自分を支えるどころか、自分が間違っていると思ってしまうんですよね。
けれど、決してそんなことはないんですよ。
会社の人にHSPのこと言える?
多くのHSPの本には、
「自分がHSPであることを打ち明けてみよう」という趣旨のアドバイスが書かれています。
そう伝えられるような間柄なら、全く問題はないんですが、
会社の付き合いになるとそれが出来ない場合が多いので、葛藤が生まれてしまいます。
だから最近、私は、自分の思いを正直に伝えて(伝えられる相手なら)、
理解してもらえない相手には、自分が許せる範囲の嘘をついてしまっても良いということにしています。
私の飲み会の断り方
「今日」「明日」の急なお誘いの時は、わりと断る口実があったりするんですが、
少し先の予定でお誘いがあった時は、緊張が走ります。
【いちばん大切】一旦保留にする
まずは、「予定を確認してみます」で、一旦保留にします。
保留にすることで、考える時間ができます。
これがいちばん大事です。
相手を悲しませたくないと思うHSPの人にとって、だいぶ高いハードルかもしれませんが、
即答したい気持ちを抑えて、いったん保留にして対策を練りましょう。
理由を言わず、シンプルに断ってみる
断る決意が出来たら、まずはシンプルに断ってみます。
私もなんですが、なぜか聞かれてもないのに、「理由を言わなきゃ」と思ってしまうんです。
だけど、普通はこれでいいんです。
せっかく誘っていただいたのに残念なのですが、その日は難しかったです。
とはいっても、理由を聞かれる可能性は大いにあるので、いざというときのために理由を考えておく必要はあります。
私が上司に伝えたような「次の日研修があるので」みたいな理由は、理由として弱いこともあります。
だから、嘘になってしまったとしても、当日に何か先約があることにしたほうが確実です。
(私、嘘をつく講義をしているのか…?)
断る口実1:家族との記念日
その日は家族との記念日なので、家族で過ごすことになっています。
よほどの悪人でない限り、家族との記念日より会社の飲み会を優先させろなんて
言える人はいないと思うので。
断る口実2:夫(妻)の実家に行く
その日は、夫(妻)の実家に行かなくてはなりません。
結婚している人限定にはなってしまうんですが、義理のご両親の力は偉大です。
同じく結婚している上司であれば、特に理解してもらいやすいかもしれません。
久しぶりにの友人と会う
久しぶり(○年ぶり)に会う友達との約束が入っています。
今は、コロナのこともあるので、「遠方の友人」になると、少々シビアですが…。
このタイミングを逃すと、次はいつになるか分からないという雰囲気を醸すと、上司も強要はできないと思います。
さいごに
以上が、嘘が苦手な私が良心にムチ打って考え出した飲み会の断り方です…。
いかがでしたか…?
繰り返しますが、一番大切なのは、
誘われたら、一旦保留にすること
大人数の飲み会を純粋に楽しめたら、もっともっと良いんですけどね。
まだまだ、HSPへの理解を得ることの方が難しい世の中ですよね。
だからこそ、自分で自分のことを支えられるようになれたらと思います。
おわりです!
それでは。
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